目標がただの数字ではなく、自分が描く未来とリンクしていると実感

学生時代は何をやってましたか?

中高一貫校に通っていた私は、中学時代には正直に言えば「目標らしい目標」を持っていませんでした。勉強もせいぜい「平均点が取れればいいかな」という感覚。ゆるく続けていたダンススクールに行き、友達との日々が楽しくて、なんとなく毎日を過ごしていたように思います。学校でも部活でも特に本気で打ち込んだわけではなく、友人との時間を楽しむことが日常でした。ダンススクールも「好きだから続いている」という感じで、プロを本気で目指すほどではなく、ただ流されるままの時間が過ぎていました。

高校に進学するころ、本格的にダンス部に所属し、ダンススクールでも練習に打ち込むようになりました。当時はダンサーになりたいという強い意志があり、高校卒業後は進学をせずに“ダンスだけを全力でやる1年間”を選びました。毎日が練習漬けで、生活のすべてをダンスに捧げていたような日々。もし1年やってダメだったら進学すると親と約束していましたが、最終的には大学進学を選びました。自分で選んだように見えて、どこかで強制されたような気があって、大学へのモチベーションは正直高くありませんでした。

大学生活は、入学直後からコロナ禍の影響でオンライン中心のスタート。友だちを作る機会にも乏しく、1~2年生の時期は“健康的な引きこもり”のような生活でした。特に何にも興味が湧かず、自分の将来もぼんやりしていたと思います。

そんな私が変わるきっかけになったのは、大学3年生のときに始めたスターバックスでのアルバイトでした。応募の理由は「就活に強そう」「意識の高そうな人が多そう」といった軽いものだったのですが、入ってみると大きな転機となりました。慕っていた店長が1ヵ月で異動し、次に来た店長は、正直言って私にとって苦手なタイプでした。ですがその逆境が、「この人に認められたい」という強い思いを呼び起こしました。自主的に責任者の役割を果たし、店舗の新作販売に向けて試食会や研修会を企画・実行。フードロス対策も意識しつつ、周囲を巻き込んで行動していきました。

頼まれてもいないのに教育係を自ら買って出て、通常1~2年かかると言われる責任者研修をわずか3ヵ月で終え、2年目には責任者として現場に立つようになりました。日々の業務の中で起こる成功も失敗もすべてノートに書き出して振り返り、PDCAを回しながら改善を繰り返しました。結果として社内の小テストにも短期間で合格できました。この経験を通して、「お客様のためになる仕事がしたい」という想いが、自分の中で確かな軸として育っていきました。

就職活動について教えてください。

正直に言うと、就活には乗り気ではありませんでした。スターバックスの正社員に慣れたら……とぼんやり思っていたものの、選考で失敗。これまで深く考えなかった人生設計に、初めて向き合う必要が生まれました。

就活を始めた当初、自分のやりたいことも明確でなく、自己分析をしても深みのある言葉が出てこない──そんな中、TSACEの代表からスカウトをいただきました。「社長直々に?」という驚きとともに参加した説明会は、今でも鮮明に残っています。その場で語られた内容には熱があり、言葉に誠意があって、自然と「この人のもとで働きたい」と心が動きました。

最終面接まで進む中、正直なところ実感は薄いまま。でも最終面接当日、ガチガチに緊張しながら迎えた面接は驚くほど自然で、面接というより雑談に近い感覚でした。「休日に何してるの?」という質問を交えながら、自分自身をしっかり見てくれていると感じられました。台本通りの回答ではなく、素の自分で臨む姿勢を受け止めてくれる空気。社長の「特別な才能がなくても、努力でいくらでも追いつける」という言葉は、当時の私に深く響きました。「ここなら素の自分で挑める」と確信できた瞬間です。

軸が定まらない就活期間を過ごす中、TSACEに出会ってからは「この人たちと一緒に働きたい」という純粋な思いが、自分の進路を迷いなく決める理由になりました。組織の雰囲気や社員の人柄、そして社長の言葉が迷いを払拭してくれたのです。誰かの意思に動かされてばかりいた私が、初めて“自分の意思で”選んだ会社。それがTSACEでした。

入社式して1年どうでしたか?

前期は本当に苦しいものでした。初めての成約は7月と遅く、精神的にもかなり追い込まれていました。ですが、周囲には優しい先輩や所長が常に手を差し伸べてくれる環境があり、数字が出せない自分に焦る毎日でした。ただ、その配属された部署では新卒の離職率が今でも0%ということを知り、そのサポート体制にすごく救われた気がします。

当初は指示されたことをこなすだけで精一杯でしたが、9月には「それでは成長しない」と気づき、所長や先輩と相談しつつ「自分で考えて動く力」を育ててもらいました。後期(10月〜3月)に入ると、求職者との信頼関係を自分で築くようになり、法人とのマッチング精度も向上。何より、お客様から届く「ありがとう」の言葉が増えてきたことで、自分の成長を実感できました。

言われたことだけでなく、この人のために私が何ができるか?」を考えて行動したことで、目標金額が単なる数字でなく、自身が描く未来とリンクしていると明確に感じられたのです。1年目の苦しさ、そして手応え。それらを乗り越えられたのは、間違いなく会社の文化とサポートのおかげです。入社1年目からリーダーに昇進する先輩方の姿を見ることで、「私も続きたい」「私もその一員になりたい」と強く決意しました。

学生に伝えたいこと

学生の皆さんに伝えたいのは、質ではなく「まずは数」にフォーカスしてほしいということです。うまくいかないときほど、手を止めたくなる気持ちは痛いほどわかります。でも、そんな時こそ普段以上に動く。私自身、100回中70回失敗することと、5回中3回失敗することでは、前者のほうが心理的にずっと楽だったのです。メンタルがしんどいときほど「成功率」ではなく「成功数」にフォーカスする。地道な積み重ねこそが確実に自信を育てます。

そして、TSACEにはその挑戦を温かく見守ってくれる先輩や上司がいます。安心して失敗してください。失敗を重ねた先に、必ず成功があります。

「やりたいことが分からない」は、決して珍しくないと思います。私自身もそうでした。しかし、そのまま就活を進めると、入社後にギャップを感じたり、会社に愛着や帰属意識を持てず、「すぐ辞めたくなるバイト感覚の社会人」になってしまうリスクがあります。自己分析が難しいなら、一人で抱え込まずに誰かを頼ってください。エージェントでも先輩でも。相談できる人は意外と近くにいますし、私もその力になりたいと思っています。

TSACEは、素のあなたをしっかり見てくれる会社です。面接では取り繕った言葉よりも、あなた自身の言葉を大切にしてください。きっと、それがいいマッチングを生むはずです。

大切なのは、「自分がどんな環境で、どんな風に成長したいか」を考えること。私にとってTSACEは、自分の努力や姿勢をきちんと見てくれる場所です。この環境に出会えたことを、今では心から感謝しています。